富山型資源循環モデル創出を目指した産官学金連携アルミリサイクル拠点の整備について
このたび、富山大学では、経済産業省令和3年度「産学連携推進事業費補助金(地域の中核大学の産学融合拠点の整備)」事業に申請し、採択いただきました。
本事業は、大学等が、産業界と一体的に自らの知を活用し、研究開発力を高めることで、事業化を加速し、日本の産業力の底上げに資することが期待されており、地域の中核大学等の強みを生かしたプラットフォーム構想を選抜し、企業との共同実験施設やオープンイノベーション推進施設?設備の整備等に対し、ご支援いただくものです。本事業には32件の応募があり、8件が採択されました。
本事業の採択を受けまして、本学高岡キャンパス内に「先進軽金属材料国際研究機構先進アルミニウム国際研究センター」の共同研究棟を新設移転し、呉西地区から富山県、ひいては日本のアルミニウム産業を活性化し、リサイクルアルミの研究を推進するため、DXに対応したアルミリサイクル技術実証?検証ミニプラント「Plant Zero」を設置します。
その他、建物内には、全国から共同利用?共同研究のため来学した研究者や学生が滞在し、研究を遂行することができる「共同利用研究室」や、学生や教員、企業の研究者が気軽に集い、情報交換やディスカッション等の交流の場となる「コラボスペース/コラボラウンジ」、地域の企業等が入居し、リサイクル等に関する共同研究を進める事ができる「オープンラボ」等を設置する予定です。
アルミニウム産業は、自動車の軽量化等カーボンニュートラルを支える重要なマテリアルであり、今後の成長が見込まれる成長産業ですが、日本では全量を輸入に頼っており、経済安全保障上の脆弱性が内在しています。
現に、最近のロシアの動きにより、アルミニウムの価格は急上昇しており、自動車産業等アルミニウムを必要とする産業への打撃となっています。
本学は地域の産官学金総動員により、「リサイクルアルミ」でこの問題の解決を目指します。新しいアルミリサイクル拠点の設立と共に、本学では、これまで以上に本分野に力を入れて取り組む予定です。
なお、本件に関し、2022年3月23日に記者会見を行い、齋藤学長、北島研究担当理事、柴柳先進軽金属材料国際研究機構副研究機構長?先進アルミニウム国際研究センター長がこの取り組みの詳細を説明しました。