「1型糖尿病研究基金」による研究助成金の贈呈式について
3月18日、佐賀県におけるふるさと納税による寄附金を主な財源とした「1型糖尿病研究基金」を運用している日本IDDMネットワークから、本学附属病院の中條大輔特命教授に研究助成金(3年間の研究期間で2,000万円)が贈呈されました。
今回の助成の対象となった、中條特命教授の研究は、1型糖尿病(※)の原因である「自己免疫」を制御するため、薬剤を用いて自己免疫の制御を試みるという国内初の研究で、本学附属病院が目標のひとつとして掲げている「専門性と総合性の調和した先進医療の提供」につながるものとして、この研究の進展に大きな期待が寄せられています。
贈呈式終了後には、1型糖尿病の患者さんとそのご家族6名をお招きして、研究の現場や治療の現場を訪問していただき、研究の内容やこれからの方向性などについて中條特命教授と活発な質疑応答が行われました。
※「1型糖尿病とは」
原因不明で突然、小児期~成人期まで幅広い年代で発症し、現在の医学水準では発症すると生涯に渡って毎日4~5回の注射又はポンプによるインスリン補充がないと数日で死に至る難病。
自己体内のインスリンが極度に減少するため血糖制御が困難となり、重症化とともに生活の質(QOL)が著しく損なわれることがある。
糖尿病患者の大半を占める生活習慣病と称される2型糖尿病に対し、国内での年間発症率は10万人当たり1~2人と希少な病であるため患者と家族の精神的、経済的負担は大きい。