講演会「事例から学ぶ登山の医学」を開催
2月20日に富山大学杉谷キャンパスにおいて、北海道大野記念病院?循環器内科?山岳登山外来の大城和恵氏による講演会「事例から学ぶ登山の医学」を開催しました。
登山者数の増加により登山における事故が多発している昨今、登山事故やその対応に関わる医師の現状を知り、事故防止や事故発生時の対応を学ぶことを目的とした本講演会には、富山大学杉谷キャンパス山岳部やワンダーフォーゲル部の学生、教職員、山岳救助に携わる医師など約50名が参加しました。
大城氏は国際山岳医として国内外問わず豊富な登山歴を有し、その活動の中で経験した体験をとおし、低体温症、高山病、雪崩など、山岳での病気や事故発生時の対応策や予防策を、実際の遭難救助現場の記録動画を交えながら講演しました。そして山岳事故を防ぐ上で重要なことは「決して無理をしないこと。自信の体調を過信せず、天気の変化にも細心の注意をはらい賢明な判断を下してほしい。」と語りました。参加者は実体験に基づく話に終始真剣な表情で耳を傾けていました。
講演の後、医学?薬学系キャンパスの参加者ならではの医療人としての視点からの質問が挙がるなど活発に意見が交わされました。また、参加した山岳部の学生は「レスキュー隊の重要性を改めて認識できた」「自分達が最低限必要な知識を身につけ、一層安全な登山を心掛けたい」などと登山への緊張感を高めていました。
富山大学では、今後も同様の講演会を開催し登山者の事故防止に努めていくこととしています。