未来を拓く:おもしろい授業?おもしろい研究

「立山室堂平積雪調査」~単位の出ない「雪の上の授業」に集まる学生たち~

掲載内容は当時のものです。

単位が出ない授業に参加する学生はどれくらいいるでしょうか?そんな単位の出ない授業を毎年4月中旬、標高2450mの立山室堂平の雪の上で行っています。参加者は学外の研究者や学生も含め、多い時では総勢80名を超え、テレビや新聞にも取り上げられる富山大学理学部の名物研究「立山室堂平積雪調査」です。単位は出ないのはもちろん、移動費も宿泊費も弁当も出ない完全ボランティアですが、何かを求めて多くの学生が集まります。

そもそもの始まりは、1970年代に立山で雪氷学の研究が中心の積雪調査が始まったことです。2000年代に入ると地球温暖化問題や大気環境の悪化などから注目され、11月から4月までに立山に積もった雪の中に何が含まれているのかなど様々な学問分野の調査項目が増えました。それに伴い調査自体の参加者も増え続け、およそ50年前に始まった調査は、雪氷学にとどまらない多岐にわたる調査になりました。

現在は、概ねひとりの卒業研究のために、大勢の学生が、6mの雪掘りに参加してくれています。自分たちで掘った雪やその解説授業は、座学では味わえない、文字通り肌で感じられる世界中でも富山大学でしか味わえない貴重な体験です。

みなさん、6mの雪を掘りに来られ?