富山大学 教育学部 学部案内2024
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 「学校体験活動」(「学校インターンシップ」から名称変更)は、4月から2月までの通年で、講義と配置校での実習を併せもった創造的な授業です。この授業を通して、富山をはじめとする郷土に愛情と誇りをもって、生き生きと逞しく生きていく力を子どもたちに育むことに使命感をもって臨む教師が、一人でも多く育つことを期待しています。 第1ターム?第2タームの講義を通して、学校や教育や子どもについて知識を得たのち、9月上旬から2月下旬までは学校現場での実習となります。この後期の実習では、2つのコースにわかれます。Aコースは「学びのアシスト」、Bコースは「スタディ?メイトジュニア」です。どちらも学校現場に身を置き、子どもたちの学びや育ちを支援します。 Aコース「学びのアシスト」は、学級担任として学級経営をどのように進めていくのか理解することを重視したコースです。学級担任は、学校の教育目標の効果的な達成を目指して、また学級の子どもたちの健やかな成長を願って学級経営案を構想し、責任をもって実施、評価、省察していくことが求められています。この一連の諸活動の営みにアシスタント?ティーチャーとして参加し、日々の学級経営を推進している教師の仕事を具体的に理解していくことを目指します。 Bコース「スタディ?メイトジュニア」は、特に子どもの視点に立った支援とはどのようなものか理解することを重視したコースです。学級内の子どもはそれぞれが個性や特徴をもっており、決して一様ではありません。中には学習や友達とのかかわり方につまずきを抱えている子どももいます。さらに大事なこととして、こうした子どもの中には外見からはなかなか理解されないけれども「発達障害」という障害を抱えていることもあるのです。こうした子どもたちをサポートするために、教員免許を取得しようとする学生が一緒に教室に入って活動する“学生支援員”という制度が全国的に始まっています。富山県では、一般市民の方がボランティアで学校に入って支援する「スタディ?メイト」という制度がすでにスタートしています。その学生版が「スタディ?メイトジュニア」です。このコースでは、子どもの特徴を的確にみる眼と、個々の子どもに応じた適切な支援方法の獲得が必要です。なお、Bコースでの活動要件を満たすと、富山大学も加盟している「アクセシビリティリーダー育成協議会」が認める「アクセシビリティリーダー1級」の資格取得のために必要となる教育課程のSTEP3 教育実習は附属学校園だけでなく、協力学校にもお願いし、学生を受け入れる体制を整えていただいています。大学で実体験としては学びにくい発問の仕方、板書の仕方、児童との接し方など、実際に教育現場に立ったときに役立つ内容について、学生たちは丁寧な指導を受けられます。 このように、教育学部の学生が教師として求められる資質や能力を身に付けるための環境と体制について、常に心を配っています。を修得したことになります。 両コースともに、富山県(市町村)教育委員会と富山大学教育学部の緊密な連携?協力のもと、教員志望の学生が進んで個々の学校にボランティア教師(アシスタント?ティーチャー)として直接参加し、学級経営活動や子どもの支援活動に携わりながら、自らの資質?能力等の向上を主体的に図っていくような姿勢が不可欠です。 また、この授業には富山県教育委員会から交通費の助成があります。将来の子どもの教員の担い手である皆さんは、県から大きな期待をされています。 これは障害に関する理解や知識を「知る」でもあるけれど、活動では子ども一人ひとりのことを「知る」大切さを学びました。全ての子どもたちにはそれぞれ個性があり、それに合った支援をすることで子どもたちはより成長でき、自分を理解してもらえる喜びも感じられると考えています。子どもたちのことを積極的に知ろうとすることで、各々の好きなものを上手く学習に取り入れてやる気を引き出したり、子どもの小さな心の動きを感じて支援につなげることができました。 活動の度に子どもたちへの理解を深めるとともに、子どもたちの成長を感じ、また私自身も成長できたように思います。とても貴重な経験でした。先生になることに自信を失くしていましたが、子どもたちとの関わり、先生方の姿から「私は先生になりたい!」という夢を再確認できました。ここで学んだことを今後しっかりと活かしていきたいです。 半年間の活動の中で、先生方から学ぶことはもちろん、子どもたちから学ぶことの大切さを学びました。子どもたちを一人の人間として尊重できる教師になりたいと強く思います。半年間、どう対応したら良いか迷うこと、これでよかったのかと不安になることもたくさんありました。しかし、先生方に対応について質問したり、先生方の子どもたちとの関わり方を見て自分も実践してみることを繰り返して、だんだんと不安が小さくなっていきました。毎回行くたびに必ず私に声をかけにきてくれる児童、私が来るのを楽しみにしてくれていた児童、私の少しのお手伝いにも必ずありがとうと言ってくださる先生方、全ての方々との出会いは私の宝物です。この宝物を大切に、これからも学んでいこうと思います。本当にありがとうございました。(?学校インターンシップ?報告書から)(?学校インターンシップ?報告書から)附属小学校での教育実習附属幼稚園での教育実習附属中学校での教育実習学びのアシストに参加してスタディ?メイトジュニアに参加して8豊かな人材を育てるために■富山県教育委員会との協力で実施される特色ある事業■学校体験活動(学びのアシスト/スタディ?メイトジュニア)◆教育実習

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